ツール・ド・フランス 2024 第1ステージ
ロマン・バルデの「本能に従った」ということなら、それは素晴らしい本能だった。今季のツールが彼にとって最後のツールであること、ステージの優勝がそのままマイヨジョーヌに繫がる初日だったこと。勇気を持って前に出ても、そのまま逃げ切れる場面はそのうちのほんの一部だが、飛び出さなければ永遠に勝てない。
ゴール前まで、ぎりぎりの秒差で逃げ切れる可能性がはっきり見えたのは、1kmを切ったあたりからのように思った。レース後のインタビューの中で、最後は本当にきつかったと語ったバルデの姿をみて、頑張ると時にはこんなご褒美が人生にはあるものなのかと感じた。
レースの別の場所では、カヴェンディッシュが遅れるという一種のアクシデントがあった。チーム一丸でエースを守る姿を見ると、やはりチーム戦だな感じる。
私の後悔は、前との距離を詰めた時点でバルデに1票投じようと迷ったが、応援の意味も込めて入れておけばよかったという点のみ。そんな人が多かった昨晩だったろう。サイクル誰クルは、レースのお楽しみコンテンツであるとともに、自分の精神状態と勘をある意味鍛えるものでもある。
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